サブスクの失敗や撤退から学ぶ問題点

「これからの時代はサブスクだ!」とトヨタなどの大企業も参入している定額サービスですが、既に失敗し撤退している事例も数多くあるという現状もあります。

そこで、サブスクの失敗例や撤退例から、定額サービスの難しさや問題点などを学びましょう!

サブスク失敗による撤退例

オンラインの世界であっという間に広がり、今やリアルビジネスでも取り入れられているサブスク(定額サービス)ですが、残念ながら全ての企業がサブスク化に成功しているわけではありません。

既に、失敗し撤退している企業もありますので、有名な事例をいくつかご紹介します。

AOKIのサブスク「suitsbox」

AOKIホールディンスの子会社のAOKIが展開していたサブスクサービス(定額サービス)suitsbox(スーツボックス)は、2018年11月14日にスタートして約半年という短い期間で終了しています。

サービス内容としては、月7800円からの料金で、スーツ・シャツ・ネクタイのセットを借りられる定額サービスで、借りたスーツを返却すれば、他のスーツに月1回だけ交換できるというもの。

しかもスーツやシャツ、ネクタイを選ぶのはスタイリストということもあり、申し込み多数で商品が追いつかないほどの盛況ぶりだったのに、最後は新規会員の受付を停止させなければならないような状況に陥った。

Tokyo Shave Clubのカミソリの定額サービス

Tokyo Shave Clubが展開していたサブスクサービス「男性用カミソリの定額サービス」は、2018年の5月と随分前にサブスクから撤退しています。

サービス内容は、消耗品であるカミソリの替刃(6枚刃の替刃3個で月800円等)を毎月顧客に配送するというもの。

ちなみに、このサービスはサブスクサービスの先駆者であるアメリカの企業「Dollar Shave Club」で成功したビジネスモデル(会員数300万人(4年間)、売上高200億円)だった。

サブスク失敗から分かる問題点

ビジネスのサブスク化に成功すれば顧客を囲い込み、毎月安定した収益を得ることができますが、成功するためには以下のようなサブスクならではの問題点をクリアーする必要があります。

「これからはサブスクだ!」と勢いで見切り発車しないために、AOKIのサブスクの失敗例を中心に問題点を探ってみましょう!

価格設定の難しさ

AOKIのサブスクサービスsuitsboxで月1回借りられる内容(スタンダードコース)は、スーツ(ジャケットとスラックス)×2着、シャツ×3枚、ネクタイ×2本で、月額15800円という価格設定でした。

ちなみに、上記の商品を購入したとすると、7万円から10万円くらいの価格だったようです。

サブスクサービスは圧倒的なコスパの良さ(お得感)が重要ですが、価格設定を間違えるとビジネスとして回らなくなってしまう問題点があります。

ビジネススタート時の負担が大きい

AOKIように資本力があり、もともとスーツなどユーザーが利用する商品を持っている大企業であれば問題ありませんが、資本力がない中小企業や個人店にとっては、スタート時の負担はかなりのものになります。

黒字化するまで時間がかかる

サブスクの収益構造は、定額料金×ユーザー数-コスト(経費)と計算式としてはシンプルですが、実際に黒字化するのは簡単なことではありません。

AOKIは世間に認知されていましたし、多大な広告費をかけることで一気にユーザーを獲得することができましたが、そんなことができるのは一部の大企業だけです。

大抵は、損益分岐点を超えるまで、既存ユーザーの離脱を防ぎながらも新規ユーザーを増やし続けなければならないわけです。

ユーザーの獲得や在庫の調整が難しい

では、プレリリースなどに成功し、サブスク化のスタートダッシュが決まれば上手くいくのかといえば、そんなに単純なものでもありません。

想定外にユーザーが集まってしまい、利用商品やサービスが追いつかなければ新規ユーザーは早々に退会してしまうなどの問題点があるからです。

予想以上のコスト(経費)がかかる

AOKIのsuitsboxで考えてみましょう!

月1回スーツ・ワイシャツ・ネクタイのセットを貸し出すと、そこには以下のようなコスト(経費)が発生します。

 

  • 配送料
  • 商品のクリーニング代
  • 人件費

 

スーツやワイシャツ、ネクタイ等はある程度以上の大きさのダンボールに入れて配送する必要がありますし、返却された商品を次回貸し出すためにクリーニングも必要です。

いくら法人契約で配送料やクリーニング代をおさえたとしても、かなりのコストになっていたのは間違いありません。

また、利用者の急激な増加に伴いサブスク部門に人員を増強しなければならかったでしょうから、人件費負担もバカにならなかったことは予測できます。

まとめ

サブスクの失敗や撤退例から定額サービスの問題点を探ってみました。

サブスク化を否定しているわけではありません。
サブスクモデルは、成功すれば事業安定化に繋がりますからね。

ただ、ご自身の展開しているビジネスをサブスク化するにあたって、どのような課題や問題点があるかを失敗や撤退例から徹底的に洗い出すのは必須です。

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